花粉交配用ミツバチの取り扱いと飼育管理
ハウス栽培のいちごの場合の注意点ですが、他の作物についても基本的には同じです。
1.ミツバチの導入時期
ハウス内に置いても1週間ぐらいは蜂が飛び回るだけで花に止まらないことがあります。ご注文は早めに。開花1週間前までに設置してください。
2.巣箱の置き場所
ミツバチは巣箱の位置を覚えて方角を認知します。1度巣箱を据えつけたら、みだりに場所を変えないで下さい。蜂が迷って帰れなくなります。
3.巣箱の取り扱い
ハウス内への持ち込みは早朝か日没後の涼しい時間帯に。静かに取り扱って、ハウス内に設置したらすぐに巣門を開放してその場を離れてください。蜂が落ちつくまで近よらないでください。
4.巣箱の金網窓
通気用です。飼育中は窓を閉じた状態に、移動時には裏窓も解放してください。
5.観察
暖かい時間帯に50m程度の小型ハウスで2~3匹、大型でも数匹が花に通っていれば充分です。多すぎると、果実に障害が出ることがあります。(過訪花現象)
6.農薬
ミツバチ導入後殺虫剤は使えません。どうしても必要な場合は、農薬の影響日数一覧表(https://bee-lab-clinic.jp/tawara-api/?p=38)に記載の期間は、ハウスの外で出入り口を開放して飼育してください。ハウス内で巣門を閉めた状態で放置することは厳禁です。
7.問い合わせ
蜂が飛ばないとか死んだ場合には、早めに養蜂業者へ相談してください。状態の悪い群を長期間我慢して使うと奇形果の原因になります。
8.保証
保証期間は3ヶ月間ですが、納入日から1週間までの活動は保証できません。新しい環境に適応する期間が必要な場合があります。 また誤った管理によって蜂が死んだ場合も同様です。適温(16~25℃)を守り大切に飼育してください。
9.巣箱の返納
利用の終わった巣箱は速やかに返納してください。また巣門は返納直前まで開けたままにしてください。長時間閉めきるとせっかく生き残っていた蜂も全滅します。